外壁塗装の3回塗りとは?下塗り・中塗り・上塗りの役割と見積書で確認する5つのポイントを職人が解説【2026年】

外壁・屋根リフォーム

外壁塗装の見積もりを見ると、「下塗り・中塗り・上塗り」や「3回塗り」という言葉がよく出てきます。でも、なぜ3回も塗るのか、本当に3回塗ってくれるのかをどう確かめるのかは、なかなか分かりにくいものです。

この記事では、現場の職人に聞いた話をもとに、3回塗りのそれぞれの役割と、見積書で確認したいポイントをわかりやすく紹介します。

結論:3回塗りは「密着」と「厚み」のため

職人の答えは、とてもシンプルでした。

「下塗りは、下地と塗料を密着させるため。中塗り・上塗りは、塗膜(塗料の膜)の厚みと性能を確保するため」

  • 下塗り=密着させる
  • 中塗り=厚みをつける
  • 上塗り=仕上げて、保護する

【現場から】下塗り・中塗り・上塗り、それぞれの役割

下塗り(したぬり)|密着性を高める

  • 外壁材と仕上げの塗料を、しっかり接着させる
  • 下地が塗料を吸い込みすぎるのを抑える
  • 下地を補強する役割を持つ製品もある

使う材料:シーラー・プライマー・フィラーなど(下塗り専用の材料)

中塗り(なかぬり)|塗膜の厚みを確保する

  • 塗膜に必要な厚みをつける
  • 塗りムラを減らす
  • 雨や紫外線に耐える力(耐候性)や防水性などの性能を確保する

使う材料:仕上げ用の塗料

上塗り(うわぬり)|仕上げ・保護

  • 色やツヤを整える
  • 紫外線や雨風から外壁を守る
  • 塗膜の耐久性を確保する

使う材料:中塗りと同じ仕上げ用の塗料が一般的

見積書のどこを見れば「3回塗り」か分かる?

見積書に、次のような書き方があれば分かりやすいです。

工事項目使用材料回数
下塗りエポキシ系シーラー1回
中塗りシリコン塗料1回
上塗りシリコン塗料1回

ポイントは、塗料の商品名・メーカー名・塗装回数が書かれているかです。

反対に、「外壁塗装 一式」としか書かれていない場合は、3回塗りなのか判断できません。見積書の「一式」が危ない理由は、外壁塗装の業者の選び方でもくわしく紹介しています。

見積もりで確認したい5つの項目

  1. 下塗り・中塗り・上塗りが、別々に書かれているか
  2. 塗料のメーカーと商品名が書かれているか
  3. 塗装面積(㎡)が書かれているか
  4. それぞれの工程の塗装回数が書かれているか
  5. 塗料メーカーが決めた「標準の塗布量」と「乾燥時間」を守る仕様になっているか

特に大事なのは「塗布量」

塗布量とは、1㎡あたりにどれだけの塗料を使うかという量です。

たとえば、メーカーが「1㎡あたり0.15〜0.20kg」と指定しているのに、実際にはそれより少ない量しか使っていなければ、決められた塗膜の厚みを確保できない可能性があります。

※塗布量は、製品や下地の状態によって異なります。

3回塗りなら、必ず大丈夫?

実は、そうではありません。次のような施工では、3回塗っていても、早く剥がれるなどの不具合が起きる可能性があります。

  • 下地の傷み具合に合わない下塗り材を使う
  • 塗料を、決められた量以上に薄める
  • 乾燥時間を守らずに、次の工程に進む
  • 決められた塗布量を守らない

また、下地の状態や塗料の仕様によっては、下塗りを2回行う場合や、特別な工法を使う場合もあります。必ず一律に3回、というわけではありません。

見積書では、単に「3回塗り」と書いてあるかだけでなく、何の塗料を、何㎡に、どれだけ使う計画なのかを見ることが大切です。

工事中の「写真」を残してもらおう

職人によると、きちんとした現場では、次のような写真を残しておくそうです。

  • 下塗りが終わったときの写真
  • 中塗りが終わったときの写真
  • 上塗りが終わったときの写真
  • 使った塗料の缶や、商品ラベルの写真
  • 塗装面積と、使った量の記録

写真だけで塗膜の厚みまで証明できるわけではありませんが、工程をきちんと踏んだ証拠になります。工事をお願いするときに「各工程の写真をもらえますか?」と聞いてみましょう。快く応じてくれる業者なら安心です。

外壁がいつ塗り替え時なのかは、外壁塗装の塗り替え時期と、職人が見る6つの劣化サインで紹介しています。サイディング外壁の目地(コーキング)については、サイディング外壁リフォームの費用相場もあわせてご覧ください。

外壁塗装の3回塗りでよくある質問

Q. なぜ外壁塗装は3回塗るのですか?
A. 下塗りで外壁と塗料を密着させ、中塗り・上塗りで塗膜に必要な厚みと性能を確保するためです。下塗り=密着、中塗り=厚み、上塗り=仕上げと保護、と覚えると分かりやすいです。

Q. 見積書に「3回塗り」と書いてあれば安心ですか?
A. それだけでは不十分です。塗料のメーカー名・商品名、塗装面積(㎡)、工程ごとの回数、メーカーの標準塗布量や乾燥時間を守る仕様かどうかも確認しましょう。

Q. 中塗りと上塗りは、同じ塗料なのですか?
A. 一般的には同じ仕上げ用の塗料を使います。1回目(中塗り)で厚みをつけ、2回目(上塗り)で色やツヤを整えて外壁を保護します。

Q. 下塗りを2回することもありますか?
A. あります。下地の状態や塗料の仕様によっては、下塗りを2回行ったり、特別な工法を使ったりすることがあります。必ず一律に3回というわけではありません。

まとめ

  • 下塗り=密着、中塗り=厚み、上塗り=仕上げと保護
  • 見積書は「一式」ではなく、塗料の商品名・メーカー名・面積・回数が書かれているかを見る
  • 特に大事なのは、メーカーが決めた塗布量と乾燥時間を守る仕様かどうか
  • 3回塗っていても、薄めすぎ・乾燥不足・塗布量不足では不具合が起きることがある
  • 工事中は、各工程の写真や塗料缶の写真を残してもらうと安心

見積もりを比べるときは、複数の業者から取り寄せて、書き方のていねいさも比べてみましょう。

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